GMOが嫌になった

- お名前.comのサーバーを引っ越そうか悩む

先日はGMOを褒めたばかりだったのに

先日、このブログでPHPの重大な脆弱性について書きました。

私が利用しているレンタルサーバー「お名前.com」では、PHPの脆弱性が公表された直後から緊急対応が行われ、一部の管理機能を停止するなどの措置が取られました。

そして、翌日には対応が完了。

その迅速な対応について、私は一定の評価をしました。

こういう緊急事態では、何よりも対応の速さが重要です。

利用者としては少々不便でも、安全確保のために必要なら仕方がない。

そんなことをブログに書いたばかりです。

ところが、です。

今度は、そのお名前.comを提供するGMOインターネットグループそのものに対して、何とも言いようのない気持ちが湧いてきました。

正直に言います。

GMOが生理的に嫌になってしまったのです。

別に、サーバーが遅いわけでもありません。

料金に大きな不満があるわけでもありません。

ブログが消えてしまったわけでもありません。

それなのに、今使っているレンタルサーバーも、ドメインの管理も、他社に乗り換えようかと考え始めています。

一体、何があったのか。

そもそもGMOとは、ちょっとしたご縁があった

私は現役時代、40年以上にわたりシステム開発業界で営業の仕事をしていました。

50歳手前の頃、渋谷のセルリアンタワーにあるGMOインターネットグループの本社を商談で訪問したことがあります。

結局、その商談は成立しませんでした。

まあ、営業を40年以上もやっていれば、成立しなかった商談など星の数ほどあります。

成立した商談のほうを数えたほうがはるかに早い。

それでも、実際に訪問した会社というのは、何となく記憶に残るものです。

やがて会社を退職し、年金生活に入り、この拙いブログを始めようと考えたときのことです。

ドメインを取得して、レンタルサーバーを借りて、WordPressを設置する。

そのために、エックスサーバー、さくらインターネット、ラッコサーバーなど、いくつかのサービスを比較しようと考えました。

しかし、そこで思い出したのがGMOでした。

「ああ、昔、商談に行った会社だな」

商談は成立しなかったけれど、これも何かのご縁。

そんな、いささか営業マンらしくない理由もあって、お名前.comを選んだのでした。

別に特別な割引を受けたわけでもありません。

もちろん先方が私のことを覚えているはずもありません。

向こうにしてみれば、何万人、何十万人といる利用者の一人です。

こちらだけが勝手にご縁を感じていたわけです。

人間の選択というのは、案外そんなものなのでしょう。

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インターネット業界の巨人、GMO

GMOインターネットグループは、今や日本を代表するインターネット関連企業グループです。

2026年3月に公表された同社の資料では、上場企業12社を中心に約130社で構成される巨大グループとなっています。

ドメイン、レンタルサーバー、決済、金融、広告、セキュリティなど、実に幅広い事業を展開しています。

私自身も、知らないうちにGMOグループのサービスをいくつも利用しているのかもしれません。

そして今回、このGMOグループがサイバー攻撃を受け、大きな問題になりました。

被害を受けたのは、FX自動売買などに利用される「お名前.com デスクトップクラウド」というサービスです。

私が利用している通常のWordPress用レンタルサーバーとは別のサービスです。

今回の不正アクセスでは、利用者の取引口座情報などが不正に取得され、実際に資産が失われる被害も発生しました。

攻撃者からは約80億円もの身代金が要求されているとのことです。

恐ろしい話です。

しかし、この報道を初めて聞いたとき、私はそれほどGMOを責める気持ちにはなりませんでした。

今やサイバー攻撃は世界中で日常的に発生しています。

どれほど対策をしていても、攻撃を完全に防げるとは限りません。

「今回は、たまたまGMOが標的になったのだろう」

私はそう考えていました。

もちろん、被害を受けた方々にとっては、たまたまで済まされる話ではありません。

しかし、利用者としては、攻撃されたという事実だけで、その企業を全面的に否定する気にはなれなかったのです。

記者会見を見て、気持ちが変わった

ところが、11月2日に行われたGMOインターネットグループの熊谷正寿代表の記者会見。

これを見て、私の気持ちは変わりました。

会見では、冒頭で謝罪が行われ、幹部から不正アクセスの経緯や問題点の説明もありました。

また、身代金の支払いを拒否する方針、被害者への対応、再発防止についても言及されています。

ですから、何の説明もなかったというわけではありません。

ただ、私が違和感を覚えたのは、その後の熊谷氏の発言でした。

自らの経営理念、これまでの人生、インターネットに懸けてきた思い。

さらには、AIの進化とサイバー犯罪の将来についても長い時間を割いて語っていました。

もちろん、経営者には経営者なりの哲学があるのでしょう。

31年間、インターネット事業に人生を懸けてきたという思いも理解できます。

しかし、私は途中から、何だか違う話を聞かされているような気持ちになってしまいました。

今は、あなたの人生哲学を聞く場なのだろうか。

被害に遭った利用者がいる。

自分の大切な資産を失った人がいる。

これからどうなるのか、不安に思っている人がいる。

そういう状況で、経営者自身の思いや人生観を長々と聞かされても、私には素直に受け入れられませんでした。

熊谷氏は「命の砂時計」という表現を繰り返していました。

なるほど、人生の残り時間は限られている。

それは67歳になった私にも、よく分かります。

私の砂時計など、若い人のものと比べれば、かなり砂が減っていることでしょう。

しかし、今回の会見で聞きたかったのは、経営者の砂時計の話ではありません。

被害者の今後の生活や、失われた資産をどうするのか。

そして、利用者がこれから安心してサービスを使えるのか。

そういう話を、もっと中心に据えてほしかったのです。

謝罪会見に必要なのは、経営者の美学なのか

今回の問題については、2024年4月の時点で、GMOグループ内のセキュリティ専門家から問題点を指摘されていたことも明らかになりました。

その後、対策は実施されたものの、結果的には不十分だったとのことです。

また、攻撃者が8月に侵入してから、10月に問題が発覚するまで、長期間にわたって不正アクセスを検知できなかったことも説明されています。

こうした問題については、今後、専門家や関係機関による検証が進むことでしょう。

私はここで、GMOのセキュリティ体制について技術的な批判をするつもりはありません。

システム開発業界で長く仕事をしてきましたが、今回の内部事情を知っているわけではありません。

外部から分かる情報だけで、あれこれ断定するのは適切ではないでしょう。

ただし、経営者の姿勢については、利用者として感じるものがあります。

今回、熊谷氏ら役員4人について、3か月間、最大30%の役員報酬を減額することも発表されました。

もちろん、責任を示す方法の一つなのでしょう。

しかし、こうした発表を聞いても、私は何となくすっきりしませんでした。

役員報酬を減額したからといって、利用者の不安が消えるわけではありません。

熊谷氏が涙ながらに謝罪したからといって、被害が元に戻るわけでもありません。

経営者がどのような理念を持っているかより、その理念が実際の行動にどう表れているのか。

私が知りたいのは、そちらなのです。

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株主の立場から見ると、どうなるのだろう

ちなみに、GMOインターネットグループの株主構成を見ると、熊谷氏の資産管理会社である株式会社熊谷正寿事務所が約33.27%、熊谷氏個人が約8.38%を保有しています。

合わせると約41.65%。

かなり大きな持株比率です。

もちろん、だからといって株主総会で何も問題にならないということではありません。

大株主であっても、経営責任がなくなるわけではありません。

しかし、これだけの株式を経営トップ側が保有している企業では、外部の株主が経営方針に大きな変更を求めることは、簡単ではないだろうと思います。

今後、株主総会などで今回の問題がどう扱われるのかは分かりません。

また、社会的、法的な責任についても、今後の調査や対応を見なければ判断できません。

ただ、私が気になっているのは、実はそんなことでもないのです。

結局、私は生理的に嫌になったのです

ここまでいろいろ書いてきましたが、結局のところ、理由は単純です。

私は、今回の記者会見を見て、GMOという会社を生理的に嫌になってしまったのです。

これが一番正確な表現だと思います。

もちろん、熊谷氏の考え方に共感する人もいるでしょう。

強い理念を持って事業を成長させてきた経営者として、尊敬する人もいると思います。

今回の会見でも、攻撃者に身代金を支払わない姿勢を評価する声はあります。

それはそれでよいのです。

私がどう感じるかは、また別の話です。

人間には、理屈では説明できない好き嫌いがあります。

飲食店でも同じです。

料理はおいしい。

値段も手頃。

店も清潔。

それなのに、店主の態度がどうにも気に入らなくて、二度と行かなくなることがあります。

逆に、多少料理が出てくるのが遅くても、店主の人柄が好きで通い続ける店もあります。

今回のGMOに対する気持ちは、それに近いものです。

レンタルサーバーの性能には不満がない。

実際、私のブログには今のところ被害も出ていません。

それでも、何となく使い続けたくない。

一度そんな感情が生まれてしまうと、なかなか元には戻りません。

我ながら、厄介な性格です。

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では、サーバーを引っ越すのか

そこで、考え始めたのが、お名前.comから他社への乗り換えです。

レンタルサーバーだけでなく、ドメインの管理も含めて、GMOグループから離れようか。

しかし、ここで現実に引き戻されます。

引っ越し先を選ぶには、まず料金、性能、サービス内容、サポート体制などを調査比較しなければなりません。

今より安くなるのか。
WordPressは問題なく動くのか。
現在使用しているプラグインは、そのまま使えるのか。
Cocoonの設定、広告の設定、アフィリエイトの設定、バックアップの設定なども確認が必要です。

さらに、データベースの移行、DNSの切り替え、SSL証明書、メール設定……。

考えただけで、面倒くさくなってきます。

GMOのサーバー乗り換えの面倒さに悩む

私は現在、2つのWordPressサイトを運営しています。

どちらも、それなりに記事を積み重ねてきました。

移転作業に失敗して、ブログが表示されなくなったり、画像が消えたりしたら困ります。

もちろん、今はWordPressの簡単移行機能を用意しているサーバー会社もあります。

昔ほど難しい作業ではないでしょう。

しかし、「簡単移行」と書いてあっても、本当に簡単かどうかは、やってみなければ分かりません。

昔から、システムの世界では「簡単です」という言葉ほど信用してはいけないものはありません。

簡単なのは、説明している本人だけだったりします。

システム業界で仕事をしてきた私が言うのですから、多少は説得力があるでしょう。

いや、そんな業界に長年いたのだから、自分で何とかしろと言われそうですが。

もう引退した年金生活者です。

できれば、余計な仕事は増やしたくありません。

私も被害者なのかもしれない

結局、今回のサイバー攻撃によって、私は直接的な被害を受けていません。

お金を盗まれたわけでもなく、ブログが改ざんされたわけでもありません。

それなのに、GMOの記者会見を見た結果、レンタルサーバーの引っ越しという、余計な問題を抱えることになってしまいました。

これまで何の不満もなく使っていたサービスを、これからも使い続けるべきか。

わざわざ費用と手間を掛けて、他社に移るべきか。

そんなことを考えなければならなくなった。

そういう意味では、私も今回の騒動の間接的な被害者なのかもしれません。

もっとも、そんな理由でGMOに賠償金を請求するつもりはありません。

「記者会見を見て気分が悪くなったので、サーバー移転費用を払ってください」

そんなことを言ったら、向こうも困るでしょう。

私だって、笑われるのがオチです。

ただ、一つだけ思うことがあります。

企業にとって、利用者からの信用というのは、サーバーの性能や料金表だけで維持できるものではないのでしょう。

それまで何の不満もなく利用していた人間が、経営者の言動をきっかけに、突然その会社から離れようと考える。

そんなこともあるのです。

さて、どうしたものか。

お名前.comをこのまま使い続けるか。

それとも、意を決して引っ越すか。

昔の営業マンとしてのご縁で選んだ会社なのに、最後は経営者への好き嫌いで乗り換えを考えることになるとは。

人生、なかなか面白いものです。

もっとも、今の私にとっては、面白がっている場合ではありません。

サーバーの引っ越しなんて、考えただけで疲れます。

GMOへの不信感と、引っ越しの面倒くささ。

この二つを天秤に掛けながら、しばらく悩むことになりそうです。

皆さんなら、こんなときどうしますか?

性能も料金も問題ないけれど、運営会社が嫌になった。

それでも、そのサービスを使い続けますか?

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※本記事は、筆者自身の経験や調査に基づく情報提供を目的として作成しています。
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