世情不安の8月、それでもNISAは17万円増えた

― 「資産公開」と言うほどのことではありません

戦争は続き日米協調介入と忙しい8月の資産公開

アメリカとイスラエル、そしてイランを巡る緊張はなかなか収まりません。原油価格が上がれば物価が上がり、インフレが再燃すれば金利も上がる。海の向こうの出来事なのに、スーパーの値札から私のNISAまで、きれいにつながっています。あまりうれしくない世界の一体化です。

さらに7月末には、日米協調による円買い介入がありました。1ドル163円台だった円相場が一時155円台まで動き、円でS&P500投資信託を持つ私には、株価とは別の心配が増えました。

私はアメリカの代表的な約500社で構成される株価指数「S&P500」に連動する、日本の投資信託を保有しています。

銘柄は4本に分かれていますが、投資先はほぼ同じ。見た目は4人組でも、演奏している曲は全員S&P500です。

8月の評価額は17万2,271円増えた

毎月恒例の資産公開です。

今年の資産公開へのリンク

そして、8月の資産公開です。

  • 純投資額2,400,000円
  • 前月末評価額5,223,549円
  • 8月31日評価額5,395,820円
  • 月間増減+172,271円(3.3%)
  • 証券会社表示の評価損益(元図記載値)+1,553,570円
2026年8月3日~8月31日 NISA運用実績
ファンド 累計買付額 累計売却額 前月末評価額 項目 8月3日8月4日8月5日8月6日8月7日8月10日8月12日8月13日8月14日8月17日8月18日8月19日8月20日8月21日8月24日8月25日8月26日8月27日8月28日8月31日 月間増減
09311199SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 1,000,000 800,000 1,235,098 評価額前日比 −29,29329,87723,360−6154,6422,3977,1323,3588,599−4,888−2,858−9,283−4,826−5,3172,182−313,1057379,8982,213 40,389
評価額 1,205,8051,235,6821,259,0421,258,4271,263,0691,265,4661,272,5981,275,9561,284,5551,279,6671,276,8091,267,5261,262,7001,257,3831,259,5651,259,5341,262,6391,263,3761,273,2741,275,487
保有口数 307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376307,376
通算損益 1,005,8051,035,6821,059,0421,058,4271,063,0691,065,4661,072,5981,075,9561,084,5551,079,6671,076,8091,067,5261,062,7001,057,3831,059,5651,059,5341,062,6391,063,3761,073,2741,075,487
89311199成長枠 SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 600,000 0 910,379 評価額前日比 −21,59222,02217,219−4533,4211,7675,2572,4016,412−3,602−2,107−6,843−3,557−3,9191,608−222,2885447,2951,631 29,770
評価額 888,787910,809928,028927,575930,996932,763938,020940,421946,833943,231941,124934,281930,724926,805928,413928,391930,679931,223938,518940,149
保有口数 226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564226,564
通算損益 288,787310,809328,028327,575330,996332,763338,020340,421346,833343,231341,124334,281330,724326,805328,413328,391330,679331,223338,518340,149
33111187eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 1,000,000 0 2,167,011 評価額前日比 −51,67453,84340,777−3957,9884,48711,5866,06514,940−7,988−6,014−16,370−8,431−9,8625,079−3465,77024519,0333,155 71,888
評価額 2,115,3372,169,1802,209,9572,209,5622,217,5502,222,0372,233,6232,239,6882,254,6282,246,6402,240,6262,224,2562,215,8252,205,9632,211,0422,210,6962,216,4662,216,7112,235,7442,238,899
保有口数 493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063493,063
通算損益 1,115,3371,169,1801,209,9571,209,5621,217,5501,222,0371,233,6231,239,6881,254,6281,246,6401,240,6261,224,2561,215,8251,205,9631,211,0421,210,6961,216,4661,216,7111,235,7441,238,899
33111187成長枠 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 600,000 0 911,061 評価額前日比 −21,72422,63617,143−1653,3581,8864,8722,5496,281−3,358−2,529−6,882−3,545−4,1462,135−1452,4261038,0021,327 30,224
評価額 889,337911,973929,116928,951932,309934,195939,067941,616947,897944,539942,010935,128931,583927,437929,572929,427931,853931,956939,958941,285
保有口数 207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295207,295
通算損益 289,337311,973329,116328,951332,309334,195339,067341,616347,897344,539342,010335,128331,583327,437329,572329,427331,853331,956339,958341,285
合計評価額 5,099,2665,227,6445,326,1435,324,5155,343,9245,354,4615,383,3085,397,6815,433,9135,414,0775,400,5695,361,1915,340,8325,317,5885,328,5925,328,0485,341,6375,343,2665,387,4945,395,820 172,271
合計評価額前日比 −124,283128,37898,499−1,62819,40910,53728,84714,37336,232−19,836−13,508−39,378−20,359−23,24411,004−54413,5891,62944,2288,326 3.3%
通算損益 2,699,2662,827,6442,926,1432,924,5152,943,9242,954,4612,983,3082,997,6813,033,9133,014,0773,000,5692,961,1912,940,8322,917,5882,928,5922,928,0482,941,6372,943,2662,987,4942,995,820 172,271
純投資額に対する通算損益率 112.47%117.82%121.92%121.85%122.66%123.10%124.30%124.90%126.41%125.59%125.02%123.38%122.53%121.57%122.02%122.00%122.57%122.64%124.48%124.83% 3.3%
  • 純投資額=累計買付額-累計売却額(3,200,000円-800,000円=2,400,000円)。

8月を締めてみると、前月末の評価額522万3,549円が、8月31日には539万5,820円になりました。

1か月の増加額は17万2,271円、率にして3.3%です。

企業の決算ではありませんし、まだ売却して利益を確定したわけでもありません。明日になれば減る可能性もある、いわゆる時価評価の増加です。

17万円増えた理由は、米国株と円安の両方

8月3日から8月31日までを比較すると、ドル建てS&P500は約1.13%上昇しました。一方、円換算したS&P500は約2.76%上昇しています。

ドル円は157.58円から160.12円へ動き、約1.61%の円安になりました。

つまり、8月のNISAを押し上げたのは、米国株そのものの上昇だけではありません。

7月末の介入で円高になったあと、8月中旬に一時押し戻されつつも月を通じて再び円安が進んだことも効いています。ドル建てでは約1%の上昇でも、円に換算すると約3%近い上昇になった。私のNISAの+3.3%とも、おおむね方向が合います。

なお、円換算S&P500の+2.76%と、私のNISAの+3.3%が完全に一致しないのは不思議ではありません。

投資信託の基準価額には、米国市場の終値、為替を換算する時刻、信託報酬などが反映され、集計日の切り方にもずれがあります。

数値を比べるときは、1日単位の差より、株価と為替のどちらが全体を押し上げたのかを見る方が実用的です。

同じ期間の日経平均は約4.01%上昇しました。8月だけを見れば、日本株の方がS&P500より元気でした。

NISA_2026年8月_市場推移

今年の全体の動きを見てみると

NISA_2026年1月から8月_市場推移

私は日本株を買わない方針ですが、「海外に投資しているから安心、日本経済は全部駄目」と単純には言えません。

相場は、こちらの思想に合わせて動いてくれるほど親切ではないようです。

「金利が上がった」と「政策金利を上げた」は別の話

9月1日、アメリカと日本で国債が売られ、長期金利が上昇しました。

アメリカの10年国債利回りは4.8%近く、日本の10年国債利回りは3%に達しました。ただし、この時点でFRBと日本銀行が政策金利を引き上げたわけではありません。

FRBは7月29日の会合で、政策金利を3.50~3.75%に据え置いています。次の会合は9月15~16日です。

一方、日本銀行の政策金利は6月以降1.0%で、次の金融政策決定会合は9月17~18日です。

現在起きているのは「すでに利上げされた」のではなく、インフレや財政悪化を心配した市場が国債を売り、長期金利が先に上がり、日米とも9月の利上げ観測が強まったということです。

国債の利回りが上がると、企業や住宅ローンの借入金利にも上昇圧力がかかります。

また、将来の利益を現在価値に割り引いて考える株式市場では、金利上昇は特に成長株の評価を下げやすくなります。S&P500にとって逆風になり得る、という考え方は間違いではありません。

ただし、「金利上昇=必ず株価下落」でもありません。

金利が上がる背景に強い景気や旺盛なAI投資があるなら、企業利益の増加が金利の悪影響を上回ることもあります。

金利は株価を動かす大きな要因ですが、スイッチを押せば必ず下がるという機械ではありません。

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日本の利上げは、原則として円高要因

日本の金利が上がり、アメリカとの金利差が縮小すれば、理屈の上では円が買われやすくなり、円高要因になります。

円高になれば、為替ヘッジなしのS&P500投資信託の円換算評価額には下押し圧力がかかります。

もっとも、今回のようにアメリカにも利上げ観測がある場合は簡単ではありません。

アメリカの金利も同時に上がれば、日米金利差が縮まらず、逆にドル高・円安が続く可能性もあります。

為替は「日本が利上げしたから円高」と一本の線で決まるのではなく、日米の金利差、インフレ、財政への信頼、原油価格、投資家のリスク回避などが綱引きをします。

9月の10万円取り崩しは、いったん待つ

私は、公的年金が振り込まれない奇数月に、NISAから10万円ずつ取り崩す計画です。

年間60万円、月平均にすれば5万円を生活費に加える設計です。

9月1日にも10万円を売却するつもりでした。しかし、中東情勢の再緊迫化、原油高、日米の長期金利上昇が同時に出てきました。

そこで今回は、解約をいったん待つことにしました。

これは「9月に必ず暴落する」と予言したからではありません。暴落は予想できませんし、私に予想できるくらいなら、市場にいるプロは全員もう逃げています。

取り崩しを延期できるだけの現金が手元にあり、相場が大きく下がりそうなときは無理に売らない。これは以前から決めている私のルールです。

スーパーの半額セールは歓迎ですが、自分の資産を半額セールで売る必要はありません。

一方で、相場が少し不安だからと毎回売却をやめてしまえば、取り崩し計画そのものが成り立ちません。

数日から数週間様子を見て、相場が落ち着けば取り崩す。生活費に余裕があるからできる、小さな調整です。

11月の中間選挙まで動かない方がよいのか

2026年のアメリカ中間選挙は11月3日です。

議会の勢力が変われば、税制、歳出、規制、関税政策などへの期待も変わりますから、株式市場の材料になることは確かです。

しかし、「中間選挙の結果が分かるまで売買しない」と決めるのも、別の意味で市場予想です。

選挙前に悪材料を織り込んで上がることもあれば、選挙後に材料出尽くしで下がることもあります。

9月相場を決めるのは選挙だけでなく、FRBと日銀の会合、物価統計、企業業績、原油価格、中東情勢です。

私は選挙結果を当てる評論家ではなく、年金生活に必要な分を取り崩す年金生活者です。

したがって「11月まで完全停止」ではなく、「生活資金と相場を見ながら、売却時期を少しずらす」くらいが自分には合っています。

日本経済にも、確かに逆風はある

日本の長期金利上昇は、国の利払い費をすぐ一気に増やすわけではありません。既発国債の金利は満期まで変わらないからです。

ただし、国債の借り換えや新規発行が進むにつれて、利払い費は時間をかけて増えていきます。

国の債務が大きい日本にとって、これは無視できません。

企業にとっても借入金利の上昇は設備投資の負担になります。その一方で、預金金利の上昇や銀行収益の改善というプラス面もあります。

金利のある世界は、すべてが悪いわけではありません。

政府は2027年4月から2年間、飲食料品の消費税率を1%に引き下げる方針を示しています。

家計には助かる政策ですが、消費税は年金・医療・介護などの社会保障財源でもあります。

減税分を何で補うのか、国債に頼るのか、別の歳出を減らすのか。その説明が弱いまま長期金利だけが上がれば、市場が財政を不安視するのも無理はありません。

増やす努力より、減らしすぎない努力

8月は戦争、為替介入、金利上昇観測と、不安材料の多い月でした。

それでも終わってみれば、私のNISA評価額は17万2,271円増えました。

2026年8月の資産公開

もちろん、この17万円は確定利益ではありません。9月に同じだけ減ることもあります。

だから喜びすぎず、怖がりすぎず、必要なら10万円を取り崩す。ただし、手元資金に余裕があり、相場が荒れているときは少し待つ。

海の向こうの企業に投資している私ができるのは、FRBの金利を当てることでも、戦争の終結日を予想することでもありません。

自分の生活費を把握し、安い日に慌てて売らず、決めたルールを大きく崩さないことです。

老後の資産運用は、一晩で大金持ちになる競争ではありません。

増やす努力より、減らしすぎない努力。

8月の+17万円を眺めながら、9月もコーヒーを飲んで、少し落ち着いて考えることにします。

※本記事は、筆者自身の経験や調査に基づく情報提供を目的として作成しています。
 投資には価格変動などのリスクがあり、元本割れとなる可能性があります。最終的な投資判断は、ご自身の責任において行ってください。
 年金制度、健康保険制度、保険料、税金等の取り扱いは、法改正やお住まいの自治体、年齢、所得、家族構成などによって異なる場合があります。最新の情報は、年金事務所、自治体、税務署等の窓口でご確認ください。
 本記事は、投資助言、税務相談、保険加入等を推奨するものではありません。
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