国保の特別徴収?と調べていたら、すでに介護保険料で経験していた

- 介護保険料は無条件に特別徴収されていた

国民健康保険の特別徴収から話は始まったけれど

先日、国民健康保険の支払いについて書きました。 会社を退職して任意継続健康保険に入り、その後、今年4月から国民健康保険へ変更。

国保に変わると、会社員時代のように給料から自動で保険料が引かれるわけではありません。 納付書で払うのか。 口座振振替にするのか。 それとも年金から引かれるのか。 いろいろ調べているうちに出てきた言葉が、 「特別徴収」 でした。

普通徴収、特別徴収、仮徴収、本徴収……。 役所というところは、どうしてこう、普通の日本語をわざわざ難しくするのでしょう。 「年金から天引きします」 これだけなら、私にも一発で分かります。 ところが「特別徴収」と言われた途端、 「何が特別なんだ?」 となります。

私は前回の記事で、この特別徴収という仕組みについて、あれこれ調べていました。 ところがです。 昨日、日本年金機構から届いた郵便を見て、ハッと気がつきました。 私はすでに、特別徴収を何度も経験していたのです。 ただ知らなかっただけでした。

8月14日の年金振込通知書が届いた

日本年金機構から届いたのは、次回2026年8月14日に振り込まれる年金の通知です。
いつもは偶数月の15日ですが、今月は15日が土曜日なので1日早く14日に振り込まれます。

いつものように、 「今回はいくら入るのかな」 と眺めていました。

年金というものは、年額を見ているだけでは生活実感が湧きません。 私の場合は偶数月に2か月分まとめて振り込まれるので、実際に口座へ入ってくる金額を見て、 「ああ、今月と来月はこれで生活するのね」 となります。

そこで通知書の中身をあらためて見ていたところ、こんな項目がありました。

  • 介護保険料額 11,500円

ん? 介護保険料? 11,500円? しかも、年金から差し引かれている。

介護保険料で、特別徴収はすでに経験済みでした

ここで、ようやく頭の中の電球がピカッと点灯しました。 「これ、特別徴収じゃないか!」

そうです。 先日あれほど、 「国保の特別徴収とは何だ」 「普通徴収との違いは何だ」 「仮徴収って何だ」 「本徴収って何だ」 と頭を抱えていた私ですが、介護保険料については、とっくの昔に特別徴収されていたのです。

年金振込通知書に記載される「介護保険料額」は、年金から特別徴収される金額のこと。 知らなかった。 というより、見ていなかった。

「特別徴収」という名前を知らなかっただけ

考えてみれば、年金振込通知書には以前から介護保険料が記載されていました。 つまり私は、 「介護保険料が年金から引かれている」 こと自体は知っていたのです。 ただ、それを 「特別徴収と呼ぶ」 ことを知らなかっただけでした。

口座を見れば、年金の額面より振込額が少ない。 通知書を見れば、介護保険料が引かれている。 「まあ、そういうものなんだろう」 で終わっていました。

なんとも情けない話ですが、おそらく私だけではないでしょう。 会社員時代もそうでした。 給与明細を見れば、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税、住民税……といろいろ引かれています。

でも毎月、 「今月の厚生年金保険料はなぜこの金額なのだろう?」 などと計算している人は、そう多くないはずです。 最後に見るのは「差引支給額」。 要するに、「で、手取りはいくら?」そこしか見ない。 年金生活になっても、やっていることは大して変わっていませんでした。

65歳になると介護保険料の払い方が変わる

ここで少し制度のお話です。 介護保険料は40歳から払っています。 ただし40歳から64歳までは、加入している健康保険の保険料と一緒に納めます。 会社員なら健康保険料に含まれていますし、国民健康保険なら国保税・国保料と一緒に納める形です。

ところが65歳になると扱いが変わります。

65歳以上は介護保険の「第1号被保険者」となり、介護保険料を自治体へ直接納めることになります。 私の住む市では、65歳以上で一定の条件を満たす場合、原則として年金から介護保険料が差し引かれます。

老齢年金などを年額18万円以上受給している人は、原則として年金から天引きされる「特別徴収」となるのです。

つまり私は65歳を過ぎてから、 「介護保険料をどう払いますか?」 と聞かれたわけでも、 「口座振替にしますか?」 と選んだわけでもありません。 条件を満たしたため、自動的に年金から引かれていた。 これが介護保険料の特別徴収です。

国保と介護保険では、同じ「特別徴収」でも少し違う

ここが、今回私が混乱した原因でもあります。 国民健康保険にも「特別徴収」があります。 私の住む市の場合、一定の条件を満たす65~74歳の国保加入世帯では、国保税も年金から差し引かれる場合があります。 だから私は「国保の特別徴収とは何ぞや」と調べ始めたわけです。

しかし介護保険は、すでにその仕組みの渦中にいました。

しかも大きな違いがあります。 国保の場合は、申請などの条件によって口座振替へ変更できる場合があります。 一方、介護保険料の特別徴収は、 「口座から払いたいのでやめます」 と本人の希望だけで解除することは原則できません。

なるほど。 私は自ら選択して特別徴収になったのではありません。 気がついたら、そうなっていたのです。

「普通」と「特別」という言葉がややこしい

それにしても、つくづく思います。 「普通徴収」と「特別徴収」。 この言葉、もう少し分かりやすくなりませんでしょうか。

私なら、こう言い換えます。

  • 普通徴収 = 自分で払う
  • 特別徴収 = 先に引いときます

これで十分です。 さらに言えば、

  • 仮徴収 = とりあえず前年の金額ベースで引いときます
  • 本徴収 = 今年の金額が決まったので帳尻を合わせます

これなら、家電の説明書すら読むのが苦手な私でも一発で理解できます。 ところが役所の文書になると、 「特別徴収による仮徴収額を本徴収額算定後に調整します」 なんて書いてある。

私の頭の中では、 普通徴収、特別徴収、仮徴収、本徴収の4人が手をつないで輪になって踊り始めます。 この言葉を理解するだけで一苦労でした。

11,500円は、昨日突然始まったわけではなかった

今回の通知書を見て、 「介護保険料が11,500円も引かれるのか」 と一瞬驚きました。 しかし当然ながら、8月から突然始まった話ではありません。 過去の通知書を見返せば、すでに何度も介護保険料は差し引かれていました。

つまり、 私は毎回ちゃんと払っていた。 ただし、 自分が特別徴収されているとは認識していなかった。

これが今回の結論です。

人間というものは不思議なものです。 毎回お金を取られているのに、その制度の名前を知らない。 そして別の保険で同じ仕組みに出会った途端、 「特別徴収って何だ?」 と一から調べ始める。 自分でも笑ってしまいます。

年金振込通知書は、振込額だけ見てはいけない

今回のことで一つ反省しました。 年金振込通知書が届くと、つい最後の振込額だけを見てしまいます。 でも、その手前には、

  • 年金支払額はいくらなのか
  • 介護保険料はいくら引かれているのか
  • 税金はいくら引かれているのか

いろいろな重要情報が載っています。 考えてみれば、年金生活者にとっては給与明細のようなもの。 現役時代の給与明細でも手取りしか見なかった私が、年金になっても同じことをくり返していました。 人間、そう簡単には変わりません。

特別徴収の初心者だと思っていたら、ベテランだった

前回の記事を書いていた時の私は、 「特別徴収という新しい仕組みを勉強中」 くらいの気分でした。

しかし今回分かったのは、私は初心者どころか、介護保険料でとっくに経験済みだったということ。 本人にその自覚がなかっただけです。

国保の支払い方法を調べて、 「普通徴収だ」「特別徴収だ」「仮徴収だ」「本徴収だ」 と頭を抱えていた老人。 その老人の手元に届いた年金振込通知書には、しっかり、 「介護保険料額 11,500円」 と書いてありました。

灯台下暗しとは、まさにこのことです。 いや、灯台の下どころではありません。自分の手元(通知書)に答えがありました。

年金生活を始めてから、税金、健康保険、介護保険と、知らなかった仕組みに次々出会います。 しかし今回のように、 「知らない制度だと思って調べたら、すでに自分が渦中にいた」 なんてこともあります。

年を取ると物忘れが増えると言いますが、今回は忘れたのではありません。 「最初から知らなかった(見ていなかった)」。 …そっちの方が、なんだかもっと問題な気もしています。

※本記事は、筆者自身の経験や調査に基づく情報提供を目的として作成しています。
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 本記事は、投資助言、税務相談、保険加入等を推奨するものではありません。
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