年金生活での投資と資産の取り崩しや年金、健康保険に関すること。
すべて実体験のお話です。

妻の年金は2年で元が取れる計算だった

- 第3号被保険者制度を調べて驚いた話

前回のおさらい

先日、「年金は本当に元が取れないのか?」という記事を書きました。

ねんきんネットで確認
ねんきんネットで確認

実際に私自身の年金加入記録を調べ、これまで支払った保険料の総額と、現在受け取っている年金額を比較してみたところ、思っていたよりも早く元が取れそうだという結果になりました。

すると、その記事を読んでいた妻が一言。

「私の年金はどうなっているんだろう?」

確かに気になります。

夫婦なのですから、片方だけ調べて終わりという訳にもいきません。

そこで妻も「ねんきんネット」で確認してみることにしました。

ところが、その結果を見て私は思わず声を上げてしまいました。

「えっ、こんなに少ないの?」

妻の年金保険料総額を調べてみた

ねんきんネットで妻の加入記録を確認すると、これまで支払った年金保険料の総額は約240万円でした。

私は43年間会社員として働いてきました。

当然ながら厚生年金保険料を長年支払っています。

一方、妻は結婚後もしばらく働いていましたが、長年、私の扶養に入っていました。

そのため、支払総額は私と比較すると驚くほど少なかったのです。

正直なところ、

「何か計算間違いじゃないのか?」

と思ったほどです。

しかし記録を見直しても間違いではありません。

理由はすぐに分かりました。

そうです。

第3号被保険者です。

第3号被保険者とは何なのか

年金制度には大きく分けて3つの区分があります。

第1号被保険者

自営業者やフリーランスなど。

自分で国民年金保険料を支払います。

第2号被保険者

会社員や公務員。

厚生年金に加入し、給与から保険料が天引きされます。

第3号被保険者

第2号被保険者に扶養されている配偶者。

自分で保険料を支払わなくても国民年金加入期間として認められます。

妻は長い間、この第3号被保険者でした。

つまり、

「保険料を払っていない」

のではなく、

「制度上、支払う必要がなかった(正確には、夫が加入する厚生年金制度全体で支えられていた)」

ということです。

当時は私も、

「そういう制度なんだな」

くらいにしか考えていませんでした。

しかし改めて数字で見ると驚きます。

受給額を計算してみる

妻は現在、年間約120万円の年金を受給しています。
(※結婚前に会社員として働いていた期間の厚生年金なども含まれた総額です)

そして過去の支払総額は約240万円。

単純計算すると、

約2年で支払総額を上回ることになります。

もちろん税金や物価などは考慮していません。

妻の年金をねんきんネットで見てみたら

それでも、

「えっ、本当に?」

と思う数字でした。

銀行預金なら絶対にあり得ません。

投資信託でも、2年で元本回収できる商品があれば怪しすぎて近寄りません。

しかし年金制度では現実に起きています。

ネットでよく見る年金批判

インターネットでは、

「年金なんて払うだけ損」

「どうせ元は取れない」

「自分で投資した方が得」

という意見をよく見かけます。

私自身も現役時代はそう思っていた時期があります

しかし、実際に自分と妻の数字を調べてみると、話はそう単純ではありません。

少なくとも妻の場合、

「元が取れない」

どころか、

「かなり早い段階で元が取れる」

という結果になりました。

もちろん個人差はあります。

加入期間や働き方によって全く違います。

それでも、

年金制度を単純な損得だけで語るのは難しいと感じました。

だから年金制度は破綻するのでは?

ここで多くの人が思うでしょう。

「そんなに払っていたら制度が成り立たないじゃないか」

その通りです。

私も同じことを思いました。

妻の数字を見ながら、

「これでは年金が足りなくなるのも当然では?」

と感じたのです。

しかし調べてみると、年金制度はもともと銀行預金のような積立方式ではありません。

現役世代が支払った保険料で高齢者を支える仕組みです。

さらに税金も投入されています。

つまり、

私が払った保険料がそのまま私専用の口座に積み立てられている訳ではないのです。

この点を理解すると、

妻のケースも少し見え方が変わってきます。

夫婦で見ると話は変わる

妻だけを見ると、

支払額より受給額の方が圧倒的に有利に見えます。

しかし夫婦単位で見るとどうでしょう。

私は長年厚生年金保険料を支払ってきました。

しかも会社負担分もあります。

給与明細を見ていた方ならご存じでしょうが、会社負担分も決して小さくありません。

実は、この会社員が支払う厚生年金(会社負担分含む)の中から、第3号被保険者の年金財源も拠出されています。

実際には、夫婦全体として支え合う仕組みになっているのです。

ですから、妻だけを切り取って

「得している」

と考えるのも少し違う気がします。

それでも驚いた

制度の仕組みを理解しても、やはり驚きはあります。

妻の年金記録を見ながら、

「なるほど、第3号被保険者制度とはこういうことだったのか」

と改めて実感しました。

若い頃は年金など遠い未来の話でした。

毎月の給与から天引きされる数字を見て、

「高いなあ」

と思うだけでした。

しかし定年を迎え、実際に受給する立場になってみると見方が変わります。

年金制度は複雑です。

批判もあります。

改善すべき点もあるでしょう。

それでも、自分の記録を調べてみると、ネットで見かける極端な意見とは違う現実が見えてきます。

次は遺族年金を調べてみる

今回、妻の年金を調べていて、もう一つ気になることが出てきました。

それは遺族年金です。

夫婦も60代後半になると、

「どちらが先か」

という話を避けて通れません。

そこで次回は、

「私が先に亡くなったら妻の年金はいくらになるのか?」

について実際に調べてみようと思います。

年金を受け取る話から、

残された家族の生活を支える話へ。

これも年金制度の大切な役割です。

果たして遺族年金はいくらになるのか。

私自身、まだよく分かっていません。

次回、実際の数字を調べながら考えてみたいと思います。

― 年金生活者の白日夢 ―

※本記事は筆者自身の投資経験に基づいて書いております。
投資には価格変動リスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。
また、保険料は居住地・収入・家族構成によって異なります。実際の金額については、お住まいの区市町村窓口または年金事務所にてご確認ください。
本記事は、投資助言や、特定の保険制度への加入を推奨するものではありません。
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