- それでも私は売らないという理由
昨日の投資界隈は賑やかでした
自分のNISA口座を確認してみると、なかなか派手な数字が並んでいました。
11月5日の評価額は、5,327,364円。
それが11月6日には、5,081,015円。
その差、マイナス246,349円。
たった1日で、約24万6千円が消えました。
24万6千円ですよ。年金生活者にとっては、決して「まあ、このくらい」と笑って済ませられる金額ではありません。1ヵ月の年金支給額をかなり上回っています。家電製品ならかなり立派なものが買えます。

私がNISAで保有しているのは「SBI・V・S&P500」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」です。
320万円から取り崩し80万円のために、現在は投資元本240万円に対して、11月6日時点の評価額は約508万円。前日から24万円以上も減ったとはいえ、累計損益で見ればまだ約268万円のプラスです。
もちろん気分がいいはずはありませんが、長い投資期間を考えれば、こうした急落は何度もあります。
そして今回、私が一つ「よかった」と思ったのは、11月の取り崩しを偶然見送っていたことでした。
奇跡的に重ならなかった「取り崩し」
私は現在、積み立てる側ではなく資産を取り崩すフェーズに入っています。基本的には奇数月に10万円程度を取り崩し、年金生活の足しにする計画でした。
つまり11月は、本来なら売却する月です。
しかし今回は、少し前から市場の雰囲気が怪しかったことや、個人年金の入金があって現金に余裕があったことから、「今月は無理して売らなくてもいいか」と見送っていました。

もし予定通り売却注文を出し、もたもたしているうちに今回の急落日と重なっていたら、かなり嫌な気分になっていたでしょう。
もちろんこれは単なる結果論です。明日さらに下がるかもしれないし、急反発するかもしれません。底値など誰にも分からないからこそ、「今すぐお金が必要でなければ、わざわざ大下げした日に売る必要はない」という基本を、改めて実感しました。
今回の急落の背景
今回の下落のきっかけとなった一つが、アメリカの中間選挙です。
民主党が議席を伸ばしたことで、市場ではAIやデータセンターに対する監督・規制が強化されるのではないかという警戒感が急速に広がりました。
選挙では、データセンター建設に伴う電力消費や水の使用、電気料金への影響、地域負担などが焦点となりました。その影響を受け、11月5日の米国市場ではAI・半導体関連株が大きく売られました。NASDAQは5.5%安、半導体指数は12%安、NVIDIAは9%安、AMDは17%安。S&P500も4.36%下落し、その流れが日本市場にも波及した格好です。
それでもAIやデータセンターはなくならない
では、これでAIの時代が終わるのでしょうか。私はそうは思いません。
ChatGPTやGeminiをはじめとする生成AIは、すでに多くの企業や個人が日常的に活用しており、今後も利用範囲は広がっていくはずです。そしてAIを動かす以上、巨大な計算処理を担うデータセンターは欠かせません。
建設方法や立地、環境への配慮が見直されることはあっても、データセンターそのものが不要になるわけではないのです。これまでのように「AI関連」というだけで資金が集まる熱狂は冷めるかもしれませんが、過熱感が和らぐのはむしろ健全なプロセスだと言えます。
また、円建て投資信託である以上「為替」の影響も無視できません。今回は株安と円高が重なるダブルパンチとなりましたが、日本の財政議論や金利動向を考えれば、今後も一方的に円高が進むとは限りません。為替についても一喜一憂せず、少し距離を置いて眺めるのが賢明だと考えています。
静観という選択
1日で24万6千円消えた——。
数字だけを見れば穏やかではありませんが、私は昨日、何も売っていません。売っていない以上、損失を確定させたわけではないのです。
来週には戻しているかもしれないし、半年後にはグラフの小さな凹みに過ぎなくなっているかもしれません。逆に、さらに下落が続く可能性だってあります。
未来のことは誰にも分かりません。
ただ今の私に分かっているのは、「今すぐNISAを売って現金化しなければならない理由はない」ということです。
24万6千円。確かに大きな金額です。
でも、相場が大騒ぎしているからといって、私まで一緒になって慌てる必要はありません。
年金生活者は、慌てず静観することにします。


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