-世界情勢が家計に直撃する春
3月は大荒れ ―株もガソリンも心も寒い春―
まだまだ寒い日が続いています。
季節としてはもう春のはずですが、体感としてはまだ冬。
そしてどうやら、株式市場の方も春はまだ遠いようです。
日経株をお持ちの皆様も、
アメリカ株主体で運用している私と同様に、
なかなか寒い3月を迎えられているのではないでしょうか。
ニュースを見ていると、
どうやら今回の寒波は天気だけではないようです。
中東情勢が、かなりきな臭くなってきました。
アメリカとイスラエルがイランに対して軍事行動を開始し、
それに対してイランが報復。
ニュースの見出しだけを見ると、
まるで昔の歴史の教科書に出てくるような言葉が並びます。
「侵攻」
「報復」
「緊張激化」
21世紀も四半世紀が過ぎたというのに、
人類というのはどうもこの辺りの単語から卒業できないようです。
平和賞よりミサイルの2か月
トランプ大統領は昨年まで、
どうやらノーベル平和賞が欲しかったような雰囲気がありました。
「世界を平和に導く大統領」
そんなイメージを作りたいのかな、と
ニュースを見ながら思っていたものです。
ところが年が明けてみるとどうでしょう。
まだ2か月ほどしか経っていないのに、
ベネズエラ。
そしてイラン。
世界のあちこちで武力攻撃が行われています。
しかも、残念なことに戦争というものはいつも同じ結果を生みます。
兵士だけではなく、
子供を含む一般市民にも犠牲者が出る。
これは昔から、何も変わっていません。
技術は進歩しました。
AIもできました。
宇宙にも行けます。
しかし人間という生き物の基本構造は、
どうも石器時代からそれほど進化していないのかもしれません。
日本の伝統芸 モニョモニョ外交
さて、こういう時の日本政府のコメントは、だいたい予想がつきます。
「事態を深刻に懸念するとともに、地域の平和と安定のため外交的努力を期待する」
はい、出ました。
伝統芸・モニョモニョ外交。
賛成とも言わない。
反対とも言わない。
ただ「懸念する」。
このコメントを聞くたびに、
私は学生時代の通知表を思い出します。
「もう少し積極性があるとよいでしょう」
怒られているわけではない。
しかし褒められてもいない。
絶妙な評価です。
とはいえ、日本の立場も分からなくはありません。
日本はアメリカと同盟関係にあります。
しかし石油は中東から輸入しています。
さらに中国とも経済関係があります。
つまり日本は
どこか一つに強く立つと困る国
なのです。
結果としてこうなる。
「懸念しています。」
すぐ上がるのは株ではなくガソリン
今回のニュースで、私が一番驚いたのは株価ではありません。
ガソリンです。
ホルムズ海峡では機雷は確認されていないものの、航行中のタンカーが攻撃を受けている状態で、実態は海峡封鎖です。
そんなホルムズ海峡封鎖のニュースが流れただけで、
私の家の近所のガソリンスタンドでは
1円、2円と値上がりが始まりました。
まだ国内のガソリンは有るのに、もう値上げ。
ガソリンというのは、どうも値上がりだけは世界最速のようです。
この調子だと、そのうち
250円/リットル
いや、
350円/リットル
くらいになるのではないでしょうか。

そうなってくると、
・ガソリン税撤廃
・食料品の消費税ゼロ
といった政策も、もはや
焼け石に水
どころではありません。
体感としては
焼け石に煮え湯
くらいの話になりそうです。
石油がある国、ない国
アメリカは実は石油の産油国です。
輸出もできるほどの資源があります。
つまり今回のようなエネルギー問題でも、
影響は比較的少ない。
しかし日本は違います。
日本は資源がほとんどありません。
石油。
天然ガス。
食料。
多くを輸入に頼っています。
だからこそ、健康保険や年金などの社会保障のありがたさを改めて感じるわけです。
つまり世界情勢が不安定になると、その影響がまっすぐ日本に来ます。
株価も。
ガソリンも。
電気代も。
そして最終的には、スーパーの値札まで変わります。
世界は三つに分かれている
今回のイラン問題を見ていると、世界はだいたい三つに分かれています。
① アメリカ寄り
イギリス
ポーランド
バルト三国
オーストラリア
韓国など
安全保障上、アメリカと関係が強い国々です。
② 強く反対
スペイン
中国
ロシア
パキスタンなど
スペインはかなり強い言葉で批判しています。
「戦争には反対」
「アメリカの従属国にはならない」
なかなか言います。
③ 慎重派
フランス
ドイツ
イタリア
オランダなど
「イランの核問題は懸念するが、軍事行動には参加しない」
ヨーロッパらしい、
少し距離を取った外交です。
そしてもう一つのグループ。
④ モニョモニョ
日本
インド
ASEAN諸国
つまり 「様子見」 です。
4~5週間で終わる?
トランプ大統領は、この問題は
4~5週間で沈静化する
と言っているようです。
もし本当にそうなら、それはそれでありがたい話です。
しかし歴史を振り返ると、戦争というものは大抵
「すぐ終わるはず」
と言って始まります。
そして大抵、長引きます。
ここでぜひロシアのプーチン大統領に
一言コメントしていただきたいところです。
「そんな甘いものではないよ」と。
もっとも、そのセリフはあまり説得力がないかもしれませんが。
春はまだ遠い
3月。
カレンダーの上では春です。
しかし株式市場も、
ガソリン価格も、
世界情勢も、
どうもまだ冬のようです。
願わくば、この寒い春が
早く終わってくれることを祈るばかりです。
株も。
世界情勢も。
そして何より、
ガソリン価格も。





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