― 日本はまた同じ失敗を繰り返すのか
新聞を見て、コーヒーを吹きそうになった朝
今朝の新聞にこんな記事が出ていました。
写真を見ると――
うん、正直に言おう。
「これ、大丈夫か?」
いや、技術者の努力を否定する気は全くありません。
むしろ尊敬しています。
ただ、一般の生活者として、そして税金を払っている身としては、こう思ってしまう。
「これに税金が使われているの?」
コーヒーを飲みながら、少し考え込んでしまいました。
“ショボく見える”のはなぜか
今回のロボット、見た目も動きも、
- ぎこちない
- 遅い
- できることが限られている
正直に言えば、YouTubeで見る海外のロボットの方が、よほど滑らかに動いています。
今時、高校の文化祭の出品作の方がカッコ良くないか?

アメリカのロボットは犬のように四つ足で、何があっても転ばないという意思を持っているように跳ぶ。
中国の各企業の作った人型ロボットはハーフマラソンを人間より早く走り切ってしまう。のも出てきた。
「走る」「跳ぶ」どころか、
「立つ」「座る」も慎重すぎる。
この日本国産ロボットを見て「すごい!」と思える人は、かなりの専門家でしょう。
ではなぜ、こんな“未完成感の塊”のようなロボットが発表されるのか。
これは“製品”ではなく“実験台”
ここが最大のポイントです。
このロボットは、
売るための製品ではありません。
完成品でもありません。
あえて言うなら、
「産業を作るための実験台」
です。
今回の狙いは、
- 国産部品でどこまで作れるか
(一番重要なGPUはエヌビディア製らしいですが) - ソフトとハードを共通化できるか
- 大学と企業が連携できるか
つまり、
「ロボットそのもの」ではなく
「ロボット産業の土台」
を作ろうとしているわけです。
それでも違和感は消えない
とはいえ、こう思いませんか?
「いや、それでもショボすぎないか?」
この違和感、誰でも持って当然です。
なぜなら、
- 成果が見えにくい
- すぐ役に立たない
- 民間の方が進んでいるように見える
つまり、
「投資のリターンが見えない」
からです。
これは投資をやっている人ほど敏感に感じるポイントでしょう。
日本は“作るだけで終わる国”になりつつある
ここから少し辛口になります。
最近の日本はこういうパターンが多い。
- 技術はある
- 研究もやる
- でも産業化で負ける
代表例を挙げると、
- 半導体 → 世界一から転落
- EV → 出遅れ
- AI → アメリカ主導
「作れるのに、勝てない」
この構図、何度も見てきました。
なぜ同じことが起きるのか
理由は、「ゴールが曖昧」だからです。
研究段階では盛り上がるのですが、
- どこで回収するのか
- 誰が儲けるのか
- 市場で勝てるのか
ここが弱い。というか、考えられているように思えない。
結果として、「良い技術でしたね」と過去形になって消えていく。
ヒト型ロボットという“難しい選択”
さらに言うと、ヒト型ロボットは効率が悪い。
鉄腕アトムや機動戦士ガンダムのような形が必要でしょうか。
- 車輪の方が速い
- 専用機の方が安い
- 工場では人型である必要がない
ではなぜやるのか?
理由は、「将来の主導権争い」
アメリカ、中国が本気でやっているからです。
つまり、「負けたくないから参戦」しているだけ。
この側面はかなり大きいと思います。
税金の使い道としてどうなのか
ここが一番気になるところでしょう。
正直に言うと、短期的には、かなり効率が悪い投資です。
今すぐ役に立つか?
→ 立たない
生活が楽になるか?
→ ならない
私は、このロボットに投資しません。
では無駄か?
ここが難しいのです。
国家プロジェクトは“外れ前提”
こういうプロジェクトは、
- 10個やって1個当たる
- 9個は失敗
- でも1個で回収
という世界です。
つまり、「無駄に見えるのが普通」とも言えます。
本当に怖いのは“やらないこと”
もし日本がこれをやらなかったらどうなるか。
- 技術は海外依存
- プラットフォームは外国製
- 利益も海外へ
「また負けた」になる可能性が高い。
結論:無駄かどうかは“今では判断できない”
今回のロボットについての結論です。
ロボ単体 → 正直、微妙
取り組み全体 → 必要かもしれない
つまり、「現時点では評価不能」というところでしょう。
ただし、これだけは言いたい
ここははっきり言います。
「作って終わり」はやめてほしい
- 実用化までやる
- 民間につなげる
- 収益化を考える
ここまでやって初めて意味があります。
もう、以下のような税金つぎ込み投資を見るのは嫌です。
① ジャパンディスプレイ(JDI)
典型的な「日の丸プロジェクト失敗例」
- ソニー・東芝・日立の液晶部門を統合
- 官民ファンド(産業革新機構)が巨額出資
- 「日本復活の象徴」と期待された
しかし現実は… - スマホ有機ELで完全に出遅れ
- Apple依存から脱却できず
- 巨額赤字 → 追加支援の繰り返し
② ルネサスエレクトロニクス
一度は“実質国有化”された半導体企業
- NEC・日立・三菱の半導体を統合
- 経営危機で国が資本注入
その後…
- リストラ・再編
- 車載半導体に関しては強みあり
③ 産業革新機構(INCJ)
“投資する側”そのものが問題視された例
- 国家主導の投資ファンド
- JDIなどに巨額投資
結果…
- 投資先の多くが低迷
- 回収できていない案件多数
④ クールジャパン機構
“何をしたいのか分からない”代表例
- 日本文化を海外に売る
- 食・アニメ・ファッションなど支援
しかし…
- 赤字案件多数
- 投資判断が曖昧
- 成功事例が弱い
⑤ もんじゅ(高速増殖炉)
超大型“国家プロジェクト失敗”の象徴
- 数兆円規模の投資
- 夢のエネルギー計画
結果…
- トラブル連発
- ほぼ稼働せず廃炉
まとめると、
| プロジェクト | 税金規模 | 評価 |
|---|---|---|
| もんじゅ | 約1兆円超 | 完全失敗 夢に投資して爆死 |
| JDI | 約7,000億〜1兆円 | 延命中 現実ビジネスで負け続け延命 |
| INCJ | 約2兆円(枠) | 効率微妙 ファンドで全額損失ではない |
| クールジャパン | 約1,000億円 | 迷走 |
| ルネサス | 約2,000億円 | 立て直し成功寄り |
問題は“最初の数十億”ではなくて、止められなくなった時の“数千億”です。
コーヒーを飲みながら思うこと
新聞を読み終えて、「また日本は同じことを繰り返すのか」
そんな不安もあります。
でも同時に、「今度こそ変わるのか」という期待を持ちたい。
最後に一言(ちょっとだけ優しく)
現場の技術者の方々は本気でやっています。
だからこそ、
「ちゃんと勝てる形にしてほしい」
それが、税金を払っている側の本音です。
まとめ
- 見た目がショボいのは事実
- でも目的は産業の土台づくり
- 日本は過去に何度も“作って負けた”
- 今回も同じリスクは大きい
- ただし、やらないのもリスク
結論
「無駄にするかどうかは、これからのやり方次第」


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