- でも本当に生活は楽になるのだろうか?
年金額改定通知書が郵送されてきた
昨日、日本年金機構から「年金額改定通知書」が届きました。
年金生活者にとっては、年に一度の成績表のようなものです。
私は毎年、この通知が届くと少しドキドキします。
しかし、やはり気になります。
そして結果はこうでした。
- 昨年: 1,978,888円
- 今年: 2,017,187円
差額は、38,299円の増額でした。
率にすると約1.9%のアップです。
通知を見た瞬間は、「おっ、結構増えたな」と思いました。
しかし、冷静に考えてみると、「本当に生活は楽になるのだろうか?」という疑問が湧いてきました。
そこで今回は、
- 年金増額の効果
- 食品の消費税減税(軽減税率引き下げ)の議論
- インフレの影響
を合わせて、我が家の家計でシミュレーションしてみたいと思います。
月額にすると約3,200円の増額
まずは年金アップの効果です。
年額では38,299円増えました。これを月額に直すと、約3,190円です。
もちろん、増えないよりは本当にありがたい。
しかし、
- 外食を1〜2回
- ガソリンを1回満タン
- お米を10kg
これらを買えば、ほぼ消えてしまう金額です。
年金額改定通知書で年額を見ると大きく感じますが、毎月の生活ベースで考えると、実はそれほど大きな変化ではありません。
今の物価上昇は想像以上
この1年を振り返ってみると、値上がりを感じないものを探す方が難しいくらいです。
スーパーへ行けば、お米、野菜、パン、お菓子、コーヒーなど、ほぼ何でも高くなっています。
電気代も上がりましたし、ガソリンも高い水準で高止まりしています。
総務省の消費者物価指数(CPI)を見ても、最近は3%前後の上昇が続いています。
つまり、年金が1.9%増えても、物価が3%上がれば、実質的には目減りしていることになります。
数字上は「増額」、体感では「横ばいか、ややマイナス」。そんな感じです。
国会で議論されている「食品の消費税減税」
そんな中、現在国会などで、食料品に対する消費税(軽減税率)の減税が議論されています。
案としては、
- 食品の消費税を1%にする
- 食品の消費税を0%(非課税)にする
といった具体的な話も出ています。
実現するかどうかはまだ分かりませんが、年金生活者にとっては非常に関心の高いテーマです。
なぜなら、年金生活になると、支出の中で「食費」の占める割合がどうしても高くなるからです。
我が家の生活費で計算してみた
我が家の場合、年金だけでは生活費をまかなっていません。
不足分は保有しているS&P500などの投資資産を取り崩して補っています。
現在の想定生活費は、年間約360万円(月30万円程度)です。
夫婦2人暮らしとしては特別贅沢でもありませんが、旅行にも行きますし、車の維持費や病院代もあります。
そんな「ごく普通の年金生活」です。
一般的に高齢夫婦世帯の支出を見ると、食費は全体の約30%程度と言われています。
年間生活費360万円なら、食費は約108万円になります。
現在の消費税8%を含む金額だとすると、
- 税抜価格:約100万円
- 消費税額:約8万円
となります。
食品消費税が「1%」になったら?
もし税率が1%になれば、消費税負担は約1万円に下がります。
現在の8万円との差額は7万円。つまり、年間約7万円の負担軽減になります。
食品消費税が「0%」になったら?
こちらはもっと分かりやすいです。消費税負担がゼロになります。
つまり、現在支払っている約8万円がそのまま浮くことになります。
年金増額と減税を合わせて考えてみる
ここで、「年金の増額分」と「減税の効果」を合算してみます。
| 食品税率が1%の場合 | 食品税率が0%の場合 |
|---|---|
|
年金増額:38,299円 + 食品減税:約70,000円 = 約108,000円のプラス |
年金増額:38,299円 + 食品減税:約80,000円 = 約118,000円のプラス |
数字だけを見ると、年間10万円以上のプラスですから結構大きいです。
夫婦でちょっといい旅行の宿代くらいにはなります。
しかし、インフレも忘れてはいけない
ところが、ここで厄介なのがインフレです。
年間生活費360万円の我が家で、仮に全体の物価が3%上がれば、増える支出は 108,000円 になります。
あれ? どこかで見た数字ですね。
そうです。先ほどの「年金増額+食品減税」で浮いたお金とほぼ同額なのです。
- 物価上昇(▲108,000円)
- 物価上昇(▲108,000円)
実に微妙なラインです。
結局、生活は楽になるのか?
私の結論は、「少しは楽になるが、大きくは変わらない」です。
年金は増えました。減税も実現すれば大いに助かります。
しかし、物価上昇がそれを綺麗に打ち消してしまう。

まるで綱引きです。右から年金アップ、左からインフレ、そして中央で減税が必死に応援している。
そんな構図が浮かんできます。
我が家は「S&P500の取り崩し」で調整する
我が家の場合、この綱引きの結果がどこに影響するかというと、資産の「取り崩し額」です。
年金が増えれば、取り崩し額を少し減らせる。
減税されれば、さらに少し減らせる。
たった数万円かもしれません。
しかし、その数万円の差が10年、20年と続けば、資産寿命には確実に影響します。
80歳で投資資産がゼロになる予定だったのが、81歳になるかもしれない。82歳まで持つかもしれない。
年金生活では、そういう「小さな差の積み重ね」が意外と大切です。
だから私はこう思う
今回の年金改定通知を見て感じたことは、「増えて嬉しい」よりも、「これで何とか現状維持できそうだな」という安堵感でした。
年金生活者の多くは、年金だけでは足りず、預貯金や投資資産を取り崩しながら生活しています。
だからこそ、年金増額も、食品減税も、どちらも大歓迎です。
私としては、税率が1%でも0%でも構いません。
まずは早く実施してほしい。
その方が、私たちシニア世代も将来の生活設計が立てやすくなります。
年金通知を眺めながら、そんな現実的なことを考えた今年の初夏でした。


コメント